【与論島の英雄アジニッチェーとは】
与論島・朝戸に祀られる英雄 按司根津栄(アジニッチェー) 幼少から並外れた力を持ち、のちに琉球王に見出される人物として、与論島の伝承に登場する。現在は按司根津栄神社の御祭神
【第1章】不思議な誕生と成長 根津栄(ニッチェー)という集落の娘が天の啓示を受けて身ごもり男児を出産 産まれたばかりの赤子とは思えぬ姿に鬼の子ではと恐れられ地面に埋められるが、夜ごと光と泣き声が聞こえ、掘り起こすと6歳ほどに急成長していた その後は「神に授かった子」として育てられたと伝えられる
【第2章】琉球王に認められ“按司”となる 成長した彼は武芸に秀で、その名は琉球へ 琉球王に召され、力を認められて島を治める位「按司」(アジ)を授かる 生まれ故郷・根津栄(ニッチェー)と位を合わせ、按司根津栄=アジニッチェー という名になったとされる
【第3章】帰郷の願いと王との決裂 しばらく王に仕えたのち、家族を思い帰郷を願うアジニッチェー 王は条件として「命の次に大切なものを置いていけ」と命じる 彼は仕方なく、妹であり弓の名手であるインジュルキから借りていた大切な弓を残して島へ帰る しかし妹は弓を失ったことに大変悲しんだため、弓を取り戻すため琉球へ戻り城へ侵入、インジュルキの弓を大変気に入っていた王の怒りを買ってしまう
【最終章】“生きて千人、死んで千人” 怒った王は与論へ1000人の兵を派遣 アジニッチェーは迎え撃ち、多くの兵を倒したが、最後の最後、舟番をしていた飯炊き係の老人が放った矢が偶然脳天に突き刺さり絶命した 琉球に戻り飯炊きの老人は王に報告するが、お前の様なものにアジニッチェーが倒せるものか!と信じず新たに1000人の兵を向かわせる しかしアジニッチェーの遺体が直立したまま絶命しているのを見た敵は未だ生きてこちらを睨みつけていると思い、恐れ混乱 このまま帰れば王の怒りにふれると海に飛び込んだり自害するものもいたという
この逸話から「生きて千人死んで千人」といわれ、今も島を守った英雄として神社に祀られている